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Essay:箸やすめコーナー・各界の方の連載エッセイです。

食菜くらぶの仲間たち/良書の紹介 『経済学は人びとを 幸福にできるか』
良書の紹介 『経済学は人びとを 幸福にできるか』
宇沢氏は学者として人間として日本人としてブレない人

 宇沢弘文氏は1928年生まれ。
 東京大学理学部数学科を卒業、大学院の特別研究生を経てスタンフォード大学及びカリフォルニア大学バークレー校で研究助手。その後、シカゴ大学で教授として教鞭を取るが、1968年帰国、東京大学助教授から教授、1980年経済学部長、1989年定年退官後は、新潟大学、中央大学教授となり、2003年から同志社大学社会的共通資本研究センター所長。東京大学名誉教授、日本学士院会員、米国科学アカデミー客員会員、1997年文化勲章授章。2年前に脳栓塞で倒れ、書いたり、話すことが難しいが、読書や聞くことに支障はないとのことです。


 この本のタイトルに惹かれ読み始めましたが、何故、書き下ろしの本でないのかと疑問に思いましたが、それを補って余りあるのは、ジャーナリストの池上彰氏(東京工業大学教授)が“「人間のための経済学」を追求する学者・宇沢弘文――新装版に寄せて“と題するまえがきです。池上氏の紹介文により、宇沢氏の人とその主張がよく理解でき、その後ろに続く宇沢氏の講演記録がよく理解できます。
 宇沢氏の経歴でわかるように、宇沢氏はアメリカで経済学者として認められながらも、日本でも東大教授をはじめとした各大学で教鞭を取る傍ら、学者として多くの論文を発表され、国内外で認められている存在です。そういう立場でおられながら、人間の良心に根ざした論旨を知ることになったこの本をご紹介したいと思います。

 余談ですが、福島原発問題が単に東京電力だけの問題ではない、経済発展に伴う環境の変化など、その責任は誰が取るのかという素朴な疑問を常々持っていますが、環境問題や地球温暖化問題、等など、これらはこれまでの経済理論では分析も解決もできないことを指摘し、その解決に社会的共通資本という考えを発表し、その具体的な方策を研究する機関を作られました。

 アメリカで経済学者として功績を上げながらも帰国したのは、ヴェトナム戦争が拡大していく中で、市場原理主義者達のヴェトナム戦争での水爆の使用計画に賛成する考えを厳しく批判し、宇沢氏は帰国しましたが、日本も高度成長の弊害で公害問題や大気汚染など、安心して暮らす環境ではないことを気づき、経済学の問題を「社会的共通資本」という概念になっていきます。宇沢氏が批判したのはシカゴ大で経済学の同僚だった故ミルトン・フリードマン氏で、彼が市場原理主義で米国の経済を歪め、08年のリーマンショックが起きたと厳しく批判しました。
 
  この本はそのような考えの一端を知るという入門編というか、入口です。しかし理解するためにとてもいい本だと思います。

 文化勲章を授与されている宇沢氏の注目すべきことは、「日本は米国に搾取されている植民地である」と「始まっている未来」(宇沢弘文・内藤克人著)で公然と述べていることです。その文章は“「日本の植民地化と日米構造協議」の部分で”、現在日本が陥っている「10年ゼロ成長」「10年デフレ」「巨額な国家債務」「夕張の悲劇」の真の原因は米国の海部政権に強要した「日本経済の生産性を上げるために使っていけない」630兆円の「無駄な公共投資」だったことがよくわかります”。日本の大苦境の原因は米国に強要され実行された「無駄な公共投資630兆円」であると書いています。
 宇沢氏はノーベル賞候補にも上がる経済学者ですが、アメリカに公然と物申す姿勢にそれを拒絶させる動きがあると言われているそうです。

 また、現在、安倍政権が進めようとしているTPPは「社会的共通資本」を破壊すると宇沢氏は述べています。もと外交官だった孫崎享氏「戦後史の正体」(創元社)には、歴代の首相がいかにアメリカの力に屈して、“国を売る”ような判断をしたかという事実がたくさん載っていました。現在の安倍首相もそういう匂いがします。米国と日本で経済学者として認められている宇沢氏の発言は、日米を熟知した経済学者だからこそ説得力がありますが、マスコミではほとんどと取り上げないというのもおかしなことです。

 誠実に、学者として説得力をもって主張する宇沢氏の考え方を理解し、自分たちの判断力を養う糧にしたいです。その入口になる「経済学は 人びとを幸福にできるか」(東洋経済新報社)です。
                                                                  (杉本記)

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