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People:人物にスポットを当て、ためになる話、経験やその方の哲学など、プロ・アマのさまざまなジャンルの方から伺います。

楠目ちづさんさん/ピエール・カルダンも絶賛した
今だに多くの人を魅了している 華道家 楠目ちづさん



 紫陽花の美しい6月下旬のある日、華道家 楠目ちづさんの生誕100年を記念して、鎌倉の建長寺の応供堂で偲ぶ会が行われました。楠目さんは97歳で亡くなられましたが、いまだに楠目さんを慕う方が多く、今回はお弟子さんの高橋玲衣子さん達のご尽力で偲ぶ会が行われました。
 
 ある雑誌に楠目さんをご紹介させていただいたのがご縁で、晩年の楠目さんとお話をする機会を得ました。きっかけは友人の高橋玲衣子さんでした。高橋さんは楠目さんがいかに素晴らしい師匠であるかということを何回もお話してくださいました。たまたま、ある雑誌社で当時の編集長から企画の相談を受けたので、楠目さんの知的で自然を大切にし、花がもつ本来の姿を伝える華道は、そこの読者層に合うと推薦したのがきっかけになり、高橋さんを通して楠目さんに定期的に連載をしていただくようになりました。その後単行本やカレンダーも出され、多くのファンから支持いただくようになりました。

 楠目さんはご高齢にもかかわらず、精力的に素敵なお花を毎月生けていただきました。そのようなご縁で何回か、取材に立ち会わせていただきました。
 ある時に葉山のご自宅に伺うことがありました。その時の様子は昨日のことのように思い出します。素敵なお庭を通り、日本間に通されましたが、そこでお話を伺っている時、そこの場所に天皇陛下と美智子皇后様がお座りになったのよとお話され、飛び上がるほどびっくりしました。天皇陛下と皇后様は葉山の御用邸にいらっしゃると時々プライベートに楠目さんのお宅にいらっしゃることがあったのだとのことでした。

 お隣のお宅にはご親戚の方が住まわれ、楠目さんを見守っていらっしゃると伺いましたが、楠目さんはなるべく自立して暮らしたいと考えていらっしゃるようでした。「10年位前まで、私はお料理をしてこの庭で皆様のおもてなしをしたのだけど、今はもう無理だからお弁当を届けていただくようにしているのよ」とさらりとおっしゃっていました。齢を取ったので、もう自炊はしないで、日々はお弁当を取り寄せる生活に切り替え暮らし方を変えたそうです。フェラガモのローヒールを履き、シャネルのスカーフをさりげなくなさり、洋装でも自立された素敵なおしゃれな方ですが、なるべく人の手を煩わせないという気遣いを日々されていらっしゃることを窺い知りました。その潔よさ!なんと格好いい方だろうと感心しました。凛としてご自身の限界を見極め、甘えないでご自身の暮らし方をできる限り貫ぬきたいという姿勢はなかなかできるものではありません。

 

ピエール・カルダンもこんな素敵な女性がいるのかと驚いた


 偲ぶ会でご挨拶されたある編集者のお話はとても印象的でした。ある時、楠目さんはパリを訪問することになり、パリでお会いしたい方がいるかとお尋ねしたら、ピエール・カルダンに会いたいとおっしゃったそうです。その出版社とカルダンとはお付き合いがあったので、カルダンのアトリエにご案内されたそうです。その後、ピエール・カルダンから日本にこんなに素敵な女性がいたのかと感嘆して報告されたとのことです。カルダンは真の美が判る方、楠目さんの内面からくる真の強さと年齢を経てますます輝く女性としての魅力を理解し絶賛したという素敵なお話でした。

 ある時に楠目さんは、ふとおっしゃられた言葉はとても新鮮でした。それは、「生け花はね、世襲するようなものではないのよ。感性で、それはその人が生まれつきもっているものです。それだけは世襲できないのよ」「花の言葉を読み取る、感じ取る、美しくありたいという花のこころを知る、自然を活かす・・・」と、生け花に対するお考えを話されました。古い生け花の世界でご自身の道を築かれた方からの真摯なお考えに心打たれました。

 建長寺の広報誌に20年以上も楠目さんの生け花を毎月掲載していたそうです。建長寺のお庭にある花や樹木を花材として使うのですが、ある時、午前中いっぱい掛かって花材を選び揃え、ほぼ生け終わったような時、楠目さんはじっとその作品を見て、今日はダメだわ、止めましょうと中止してしまったそうです。たくさんの人が関わり、何時間もかかって素人目には立派な作品に見えたのにと、周囲の人達はびっくりしたそうですが、ご自身の感性にはどうしても納得できないものがあったようです。芸術家としてこういう点は妥協しない強さと信念が周囲に伝わり、文句どころか畏敬の念をますます与えたとのことでした。
 
 建長寺の花塚の前で吉田正道管長により、楠目さんの法要が執り行われました。その後、供応堂で偲ぶ会があり、それぞれご縁のあった方々によるお話がありましたが、心に染み入るお話ばかりでした。

 紫陽花の美しいお庭を通り、建長寺の前からバスに乗り、帰路につきました。帰りのバスの中で、偲ぶ会に出席されていた方々4、5人とごいっしょでした。お名前も存じ上げない方ばかりでしたが、何人かの方からお声をかけていただきました。楠目さんの晩年に雑誌で楠目さんの生け花に出会いファンになりましたとか、楠目さんに活躍の場を作ってくださってありがとうございますとか、皆さんが楠目さんのことを慈しみ、懐かしんでいる様子でした。いまだにこんなに愛されて、女性として晩年まで素敵で、自分達のお手本にしたい、数少ない敬愛する方なのだと、偲ぶ会に出席して再確認しました。バスの中でお会いした方々と、手を振って北鎌倉の駅でお別れしました。楠目さんのおかげで皆さんがお互いに温かい気持ちに包まれたように思えました。

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南三陸のドキュメンタリー映画『波田谷に生きる人びと』が上映中です。民族学の研究のために震災前から波田谷に通っていたのがこの映画の監督です。震災前の暮らしで、ほとんどが震災前の記録です。震災後、監督は辛くて欝になったとのことですが、それを乗り越えて映画を完成させたと聞きました。南三陸を知っている人にとっては、何かを感じるものがあります。(上映は東中野ポレポレは21日まで、他はネットで検索して下さい)(2015/08/13)

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