安全で美味しいものを「楽しく」求めて活動中! NPO法人地の塩食菜くらぶ

地の塩食菜くらぶ

ほんまちひろホームページはこちら
  • HOME
  • People
  • 脇 幸二 さん/食品偽装表示の問題

People:人物にスポットを当て、ためになる話、経験やその方の哲学など、プロ・アマのさまざまなジャンルの方から伺います。

脇 幸二さん/食品偽装表示の問題
ホテルのイメージを傷つけた食品偽装表示の問題

 阪急阪神ホテルズの偽装表示の問題について、その後、経営陣は偽装表示と認め、社長辞任とニュースで報じられました。このホテルだけでなく、次々と同様の問題は発覚しており今年に入ってからもプリンスホテル、東京ディズニーリゾートもありました。(日経新聞 10月29日付)

 関西の名門ホテルの元役員で、現在、コンサルタント会社を経営され、京都ホスピタリティ研究所代表の脇幸二氏にこの件についてお話を伺いました。
 脇氏はすぐに詳しい資料と共にご意見をくださいましたのでご紹介させていただきます。

 脇氏が名門ホテルの常務取締役としてご活躍の頃にお目にかかりましたが、当時、ホテルに来られないお客様にホテルの味をお届けする仕組みをつくられ、その事業部門を成功させ、その仕組みつくりのご苦労を伺ったことがありました。そのお話が大変緻密かつ配慮されていたことに感動した覚えがありましたので、今回の事件を、脇氏だったらどのように思われたかを伺いたいとご連絡をさせていただきました。

 脇氏からお送りいただいた資料はいろいろありましたが、その一つが「メニュー強調表現と使用基準のガイドライン」です。そこには肉、野菜、魚介類など、あらゆる食材に関して個別に法令、規格、品質、製法、加工、表現や品質、注意・禁止規格、安心安全法令の事例、メニュー表現上の課題と提言などについての品目ごとの詳細なガイドラインを定めてあります。
 例えば、「“朝採り”は、その日の早朝から収穫され、その日に届けられ加工したもの。前日に収穫され、翌日に届けられたものや、当日届けられたが、翌日に販売したものは使用不可。」「規格品質で特定の原産地の表示をできるが『100%』使用に限る」と規定しています。ガイドラインは「基本ガイドライン」として定め、法令改正に伴い順次改訂するとして、社内ネットワークに掲載して関係者が確認し、学べる仕組みの一つとして定着されています。この仕組みをつくるのにどれだけの作業がなされたか容易に理解できます。脇氏はそういったことを実践されてきた、その一端の資料です。

 脇氏はこの事件について次のように述べていらっしゃいます。
 食品偽装についてポイントとして次の3つの意識欠如を上げられています。
?法令遵守意識
厚労省の食中毒等の衛生保健には注力するが、農水省や消費者庁・公正取引委員会の法令関連の知識が乏しく、テイクアウト業を経験していないと実感がなく、また、その指導者がいない。
?ガバナンス意識
ホテル内の基本メニューを考える総料理長等と印刷校正する部門との力関係。営業優先にてコーピーライティングの部門の力が強いと美しくてシズル感(五感を刺激する、美味しそうな感じ・・杉本記)あるネーミングが優先採用される社内組織になっている。
?組織の危機意識
社内にメニュー表現のガイドラインや、法令違反時の信用失墜の危機感がなくホテル内の研修はホスピタリティ技術や調理技術に注力し最重要課題であるはずの食品の安全・安心は次の次。

 今回の食品偽装の根底には安全対制を確立して、お客様に安心の感情を提供してブランドを維持するという基本行動が、売上や収益の財務面の拡大を優先されたようです。
社長や上司から「いいものを作って売り上げを上げろ」「但し料理コストは下げろ」と、相対することを言われ、それが出来ないと、人事評価につながるからそれに邁進してしまい、最重要視点の顧客への安全・安心という目立たない(評価の低い)役割はどこかへいってしまったのでしょう。
 元部下で、これまで「食品の安全・安心」を担当する品質管理のスタッフが、「今回でやっと今まで取り組んできたことが、脚光を浴びております」と脇氏に言っていたそうです。

 お客様へのホテルの社会的役割や食文化の向上という大きな視点で見られず、通常は当日のシフト体制や人員数の心配、基本サービス技術や、基本用語や顧客の顔を憶えてサービスするなど、目先のテクニックをうまくやりこなす人材が登用される風潮もあるようです。
 ホスピタリティの概念ですが、ホテルに来られるお客様とスタッフが目先の「一方通行のおもてなし」をする結果、お客様とスタッフの距離は益々遠くなってしまって、今回の事件でも「まあいいのでは」と担当者間では安易に思ってしまったことでしょう。
 ホテル接客の「真のホスピタリティ」とは「お客様とスタッフの相関関係における、相乗効果性」ととらえ、人と人との共生の概念と思いますと脇氏は結んでいます。

良い方向にいくことを願っております。
   
                                                (杉本記)

Login

南三陸のドキュメンタリー映画『波田谷に生きる人びと』が上映中です。民族学の研究のために震災前から波田谷に通っていたのがこの映画の監督です。震災前の暮らしで、ほとんどが震災前の記録です。震災後、監督は辛くて欝になったとのことですが、それを乗り越えて映画を完成させたと聞きました。南三陸を知っている人にとっては、何かを感じるものがあります。(上映は東中野ポレポレは21日まで、他はネットで検索して下さい)(2015/08/13)

People
脇 幸二さん 食品偽装表示の問題
楠目ちづさんさん ピエール・カルダンも絶賛した

一覧

Visit
野菜の研究者 吉田企世子さんと柴海農園を見学 野菜を見て、食べて、納得された吉田さん
青梅のきのこガーデン 椎茸栽培についてお話を聴いてきました

一覧

Essay

一覧

Cooking

5月のお料理のヒントになれば・・・ 美味しいものが出揃う季節です

秋の味噌汁と健康のために玉ねぎ氷のお勧め 最近の書籍とテレビで得た情報です

一覧

Event
久保陽子ヴァイオリンチャリテイコンサート 若き音楽家たちとの共演
久保陽子チャリテイコンサート ご好評の若きピアニストとのコンサートです

一覧


地の塩食菜くらぶとは?

地の塩食菜くらぶ モバイルサイトはこちらから

※モバイルサイトをご覧いただく際の注意点

みんなで食料自給率アップ!FOOD ACTION NIPPON

農林水産省の原発事故による食品への影響を調べるポータルサイトが開設されました。
「福島第一原子力発電所事故による農畜水産物等への影響」